2012年12月4日火曜日

トンネル崩落事故と国土強靭化

中央道のトンネルの天井落下事故。
経年劣化のせいだともいわれている。
戦後日本では初のこういう形式の事故だという。
 
折りしも衆議院総選挙が告示される2日前。
15年間で200兆円を土建に費やそうという国土強靭化法案をこの6月に提出した田中角栄の亡霊に違う理由でしがみつくかのような自民党は、選挙戦で「インフラの更新、強化が必要です!あんな事故はいやでしょう!」と言いまくるだろうな。建設国債をどかどか刷ってか。
京大の藤井さんという教授の「国土強靭化」なんちゃらという本を夏に読んだが、俺にはいまいちピンとこなかった。
国の借金で土建屋さんに200兆円を落として、それで経済が回転し初めてデフレを脱却できるということなのか?
自民党の一大票田たる地方の旧地主階層が地価の下落で困窮している今、これほどの手を打たねば地方に金は回っていかぬということの証左だな。
それってモルヒネでは痛みを消せぬ患者に純粋な麻薬を打っているように思えるのだが。
200兆円。一年13兆円である。税収が40兆円そこらの国で。
 
さっそく警察がネクスコ中日本に業務上過失致死容疑で捜索に入ったらしい。
この国では、警察が「犯人」をしばき上げるときほど、怪しい。
たとえば5000万人の年金納付記録が消えたあの大犯罪の責任は誰かとったか?
 
なんだかねぇ。