こんな東アジアの国際環境で、「不戦の誓い」なんてことを首相は言っていいのだろうか。
さはさりながら。
昨年9月の尖閣を巡る日中関係の悪化も今回の安倍首相の靖国神社参拝も、実は中国にとっては実際上なに一つ悪いことがない。
安倍首相と日本を批判さえしていれば、未だに歴史に反省せず、「軍国主義日本」の亡霊が隣にあることをアピールし、共産党という腐敗しきった独裁権力げ依って立つ儚い正統性を強化することができるからだ。
(この構図は格差が拡大し続ける韓国にとっても同じだ。北朝鮮の場合は、民意など存在しない。だから、わざわざ日本の首相の靖国参拝などにコメントしない)
世界のマネーは安倍首相の参拝の後も日本株を買い続けているし、米国株も引き続き強含みだ。世界の市場はリスクオンの姿勢を強めている。
世界経済にとって最重要とも言うべき中国の政治的・経済的安定を、靖国の英霊達は汚名を被ることで担保している。実は、新聞報道とは違って、東京と北京とワシントンはかなり密接に連携しながら共通の利益のために動いているのかもしれない。
さて、年末の靖国参拝と神保町古書店巡りに繰り出そう。