今朝の朝日新聞に、"誤算 レクサス苦戦"という記事がある。
ちゃんちゃら可笑しいとはまさにこのことだろう。
誰かレクサスがMercedezやBMWに伍していけるブランドになると想像した人はいたのだろうか?
朝日新聞によると、レクサスの国内販売が始まってから5年になるが、累計販売台数は目標の半分に達していない。年間で5〜6万台の販売を見込んでいたが、年間最高が2007年の3万5千台。その理由が、独高級車メーカーを好むを富裕層のこだわりが予想以上だったから、だそうな。(もちろん、リーマンショック以後の不況の影響もあろう)
大嘘大嘘。
消費者は知っているのだ。
マークXより200万円も高いレクサスISが、実はマークXと同じプラットフォームを使っていることに象徴される、レクサスの「似非ブランド」ぶりを。立派過ぎる店舗さえ、虚飾にしか見えない。
そもそも、米国で大成功したレクサスブランドを、利益率を当て込んで独逸勢が独占する日本の高級車市場に持ってくるというのがレクサス日本導入の目的だった。
だが、そこには、販売戦略はあれども600万円、1000万円の買い物をさせるのに必要な作り手の「思い」はあったのだろうか?
俺は、トヨタという会社は、あらゆる種類の自動車を上手い販売戦略で大量に売り捌く大衆車メーカーであると定義していたから(商品開発力、模倣品製造力を含め、トヨタはこの点は偉大だ)、レクサスが
成功するはずがないと思っていた(後出しジャンケンですが)。
レクサスが敵にしようとした「独逸高級車」ブランドは、なにも高級車を作ろうとして高級車を作ったのではなくて、BMWであれば長く企業理念であった「駆け抜ける喜び」(俺がそう思っているだけかもしれんが、乗れば分かります)を突き詰めたら、ああいう車がラインアップに並び、値段もああいうものになった、粗っぽく言えばそういうことだと思う。ひたすら世界最高のスポーツセダンを半世紀の間世に問い続けてきたメーカーや、自動車を発明し自動車文明をリードするのだという気概のメーカーに、ミニバンやコンパクトカーが主力のメーカーが敵の得意分野で挑むのはいかがなものか。
俺は、トヨタは戦線を拡大し過ぎたと思う。
今一度、トヨタとはなにか?という大前提に立ち戻り、盤石な経営基盤を活かしてハイブリッドの次の世代のプラグインEVや水素自動車の技 術で世界を圧倒して欲しいと思う。
それがトヨタの使命である。
稀代のBMW好きですが、三国同盟は支持しません!