昨晩、ホテルでテレビを観ていた。家にテレビがなく、仕事でホテルに泊まる時はだいたいホテルの部屋には寝るためだけに帰るので、あまりアメリカのテレビを観たことがない。なのでやたらと新鮮だった。
CMのなかで、ドミノピザのCMが流れ出した。
宅配ピザのCMなので、「これだけてんこ盛りで、10ドル!コールナウ!」みたいな分かりやすいが芸のへったくれもないCMだろうと思っていたら...違ったのだ。
そのCMでは、深夜のオフィスで袖を捲って議論を戦わせるビジネスマンや一人で机に向かう作家(?)の映像が流れ、ナレーションがこう入る。
「アメリカが偉大なイノベーションを生み出す時、ピザはいつもそこにありました。」
これが真実かどうかは重要ではない。アメリカ人の多くが、恐らくピザを片手に勉強したり、プロジェクトの締め切りに間に合わせるために遅くまで同僚と働いたりという経験があるのだろう。そういう人には必ずグッとくるCMである。
ピザ屋がピザだけを売っていてはだめなのだ。このCMが訴えているのは、「ピザとともにあった時間」である。
そしてこのCMはこう終わる。
"Looking forward to see what you do next."
意訳すれば、「ピザをほうばりながら、皆がこれからどんなことをやってみせてくれるのか」かな。
「10ドルはあと3時間だけ!コールナウ!」よりどれだけスマートであることか。
さすがアメリカ。良くも悪くも物語らせたら世界一。
さー、明日はCanadaはMontreal!