2013年8月17日土曜日

韓日関係の「最後の一線」

朝鮮日報の8月16日の社説から抜粋。
北朝鮮の新聞の社説と言われても、あまり違和感がない。


「今の日本は、「世界第1」で自信満々だった1970-80年代の日本ではない。内では長期不況と高齢化から抜け出そうと必死になっており、外では中国の台頭という事態に直面して国家の進路をめぐり議論が繰り広げられ、混迷状態となっている。極端に右傾化し軍国主義的侵略史を美化する勢力が、こうした状況をとらえて勢力を増しつつある。しかし日本の政治家は、韓日関係がある限界を越えた場合、本来の場所に戻る復元力を喪失してしまうという事実に留意すべきだ。そんな事態が現実になったら、それは韓日両国の不幸にとどまらず、北東アジアを再び地雷原にしてしまうも同然だ。」

この記事は外交的である。メッセージを伝えようとしている。
「平和の誓いを新たにしよう」としか言わぬ日本の新聞の社説よりはましだ。
敢えて地雷原などと刺激的な言葉を使ってはいるが、「ある限界」について述べることは注意深く避けている。また韓日関係の「本来の場所」と言いながら、それがどこにあるのかについても全く触れていない。

ここから読み取れるのは、ー少なくともこの記者はー韓国として日本に歴史問題で絶対に譲らぬという姿勢は見せなければならないと考えながらも、事態をさらにエスカレートさせ抜き差しならぬ関係にまではできないという遠慮である。
韓国のメディアや政治家などが、これらについて具体的に論じ始めたら、彼らが事態を一つエスカレートさせることを選択したと認識する必要がある。