2011年3月3日木曜日

北方領土とアメリカ

今夜は虎ノ門でロシアのウラン会社と会食だった。
当然ウランの話もするのだが、先方が防衛関係の仕事をかつてしていた人で、北方領土について非常に面白い話が聞けた。

氏曰く。

「ロシアが恐れているのは北方領土の『沖縄化』だ。日本があの四島を領有している分には特に問題はないが、日本というのはアメリカと軍事同盟を結んで空軍司令部(横田)と海軍司令部(横須賀)と陸軍司令部(座間)を本州に置いて世界有数の米空軍の海外拠点(嘉手納)をアメリカに渡している国だ。ロシアは、北方領土のいずれの島にも強力な米軍が置かれることを看過できない。だから、もちろん去年の尖閣事件での日本政府の及び腰もあって今北方領土に最新鋭の装備を配備して軍事力を強化している」

これはどこの誰も言っていないと思う。正しいかどうか100%確証はないが、興味深い説明ではある。
と、いうことは?
日米同盟を廃棄したら北方領土は返ってくる???
なんちゃって。どこかの共産主義犬みたいなこと言って吠えたりはせんよ。

独り言:

金本位制が復活したら、世界はどうなるんだろうか?とふと考えた。
不勉強で即座に回答できぬ。

常につながっていることを求める動物がいる。この動物は、周りに同じ群の仲間がいないことに堪えられない。

核兵器の照準を互いの首都に向けあって、漸く均衡が保たれるという冷戦の遺物は未だに健在だ。
誰が言ったか忘れたがー俺もこれにはひどく賛同するのだがー、「我々は核兵器を廃絶できるだろう。核兵器を上回る破壊力を持つ新たな兵器を手に入れたときに」という言葉がある。
過去数年間、「次の戦争はどういう形態になるか?」について考え続ける中で、あまりさしたる回答は出せていなかった。なぜといって、核兵器(水爆=核融合爆弾)の破壊力はそれほどまでに恐ろしいからだ。広島や長崎にアメリカ人が落としやがった数キロトンの素朴な原爆の悲惨さを伝えるだけではもはや現在の核兵器の恐ろしさ、破壊力の甚大さを正確に伝えることはできない。
で、最近読んだのが陰謀論とも悪名名高い(?)この本だ。

ジェリー・スミス「気象兵器・地震兵器・HAARP・ケムトレイル」成甲書房 2010年

誰かが、気象をコントロールして局地的な大雨を降らせたり、電磁波に人為的な圧を与えることで地震を引き起こしたり、また津波を引き起こしたりすることができるなどと言えば、笑いの種にしかならんだろう。
だが、2002年8月にロシア下院がHAARP(米国の高周波能動オーロラ研究プログラム=High-Frequency Active Auroral Reserch Program)について、次のような報告を行ったことは、事実である。

”米国は、HAARPで、新型の複合的地球物理学兵器の開発を進めている。この兵器は、高周波で地球近傍の媒質に影響を与える可能性があり、(兵器としての)質的な変化は 刃物から銃火器、あるいは通常兵器から核兵器への進化に匹敵する。この新型兵器は、地球近傍の媒質に直接影響を与え、兵器の一部にするという点において、旧来の兵器とは異なっている”
(前掲、P.24)

さらに、アメリカ自身が言っていること。

”先進技術に投資して、それらの技術を軍事利用する方法を精力的に開発することにより、2025年、我が国の航空宇宙軍は「気象を掌握」できるようになる。これにより、戦争当事国が従来は不可能だった方法で戦場をデザインすることが可能になる。これは紛争の作戦全般に大きな影響を及ぼす可能性があり、すべての未来にもかかわってくることである。本稿の目的は、未来の気象改変システムを利用して軍事目的を達成するための戦略の概要を示すことにある”
(1996年にロナルド・フォーグルマン空軍参謀長に提出された米空軍大学によるレポート「空軍2025」、前掲、p.38-39)

なんの話やねんと思うだろう。真っ当な反応だ。知って楽しくなる話題でもない。
だが、ゲーテの「人生は征服のための戦争である」という言葉を目にするとき、気象さえも我が物として戦争の道具にするということぐらいのことは我々は平然とやってしまうだろう。