2010年11月7日日曜日

空腹と走れ!

最近、腹を空かせている。
ろくに仕事の出来ないへなちょこサラリーマンでも解雇にならない有難い(?)会社に勤めているので、毎日の食事ができず腹を空かせているわけではない。
つまり、意図的に腹を空かせている。

今の日本の社会(都心部)は、異常だ。
人間が誕生してから20万年、昼夜を問わずいつでもなんでも食べ物を手に入れることができる環境というのは、どんな物差しで測ってみても、異常だ。日本と同等の先進国においてさえ24時間開店のコンビニなんてものはないという国も少なくない。(だが今日の目的はコンビニが蔓延するこの状況の是非について語ることにはない。蔓延なんて言うてしまったが)
その結果、我々は、「腹が減った⇒何かを食べる」ことが当然だと思っていないだろうか。残業している時に空腹を感じれば、近くのコンビニとかファーストフード店で食べ物を手に入れられる。我慢する理由なぞない。小腹が減った時のために開発しました!という風な食品がとりわけコンビニに膨大に並べられている。こうなれば、我々が当然のことだが、空腹を感じる時間は少なくなる。
俺は、説明できないのだが、このことは生物としての人間を弱くしているように思えてならない。
考えてみてほしい。
確認されている最古の農耕は、中国において15,000年ほど前に行われていたという。
つまり、人類の誕生から15,000年前までの十数万年の間、人類は、「腹が減った⇒コンビニ」ではなくて、「腹が減った⇒狩り(猪がいるといいですね!マンモスを倒せたら何日ぐうたら?)」という暮らしを生き延びてきたのだ。その人間が、この21世紀初頭の日本では、いつでもどこでも鶏の唐揚げだろうが肉マンだろうがパスタだろうが食べることができる。このことの意味は、けっして軽くないと思う。

さはさりながら。
仕事をする平日に腹が減ってはなかなか集中できぬという事情がある(実験済)。
だから、お勧めはやはり土日だ。
まず、金曜日の夜は水とプロテインだけを摂る。ついでに銭湯のサウナで大汗を書き新陳代謝を上げる。そして、「腹減った~」と言いながら就寝。土曜日の朝、昼も珈琲と水しか口にしない。
毎日真面目に三食きちんと食べている人は、これで土曜日昼3時にもなれば、けっこうな空腹感を感じるはずだ。で、大切なのはここから。

この空腹常態で、筋肉が分解されるのを覚悟で(我々の身体は低血糖状態で運動を行うと、筋肉(=たんぱく質)を分解してエネルギーを得ようとする)、トレーニングを行う。
今週末の俺の場合は、アップダウンのある5kmのコースを時折75%ぐらいのダッシュを混ぜつつ、走る。その後、懸垂・腕立て、それから少々瞬発系のトレーニングを入れる。すると、面白いことに気が付くはずだ。空腹を完全に忘れるのだ。さっきまでひどく空腹だったのに。
そりゃそうだろう。腹ペコの子どもライオンに獲物をせがまれた母ちゃんライオンがトムソンガゼルに飛びかからんとする時に、空腹もなにもないだろう。昔右手の中指の爪がパックリ割れて血まみれなのに、問題なくピッチングを続けられたことがある。人間=動物は、ちゃんとできているものだ(試合後に号泣するほどの激痛に襲われた)。
だいたい90分間ぐらいのトレーニングを終えて、食事をとる。当然ながらやはりたんぱく質が主体となる。イメージだけで言えば、1,500kcalくらい一気に摂る。理想的には、ササミ・卵白などで十分なたんぱく質を補い、新鮮な果物と根菜で身体を整えたい。ここまででだいたい土曜日の「食事+トレーニング」が完了。そのあとは実はプレミアムモルツを一本空けつつニーチェを音読するという怠惰な夜を過ごしたりもする...赤ら顔で。

いかがだろう。
この機械化文明の恩恵を当然のものと思って二本足では走ることもできない動物園の肥満動物に堕落したくない戦闘者のあなたは是非一度お試しを。
身体が若返って元気になるのを実感できるはず。
なにより食欲という欲求さえ自身のコントロール下における自分に自信が持てるだろう。
空腹のときのほうが、戦闘的なんだよね、人間って。ライオンと同じで。頬のこけた奴には注意するべし。


独り言:

日本シリーズ盛り上がってますな。
だけど放映権料に依存したビジネスモデルはもはや成り立たんでしょう。
アメリカがあの国土で一つ(二つ)のリーグでやれるのだから、台湾韓国日本中国でトップリーグを12チーム、セカンドリーグを12チームぐらいにして、Asian Professional Baseball Leagueぐらいでやれば楽しい。野球版大東亜共栄圏?うーん、Maybe。